今、日本では不登校の子どもたちに向けて、新たな学びの選択肢が広がっています。
不登校の子どもたちが生き生きと学び、成長する場を見つけていくための選択肢を紐解いていきましょう。
モザイク模様の学びの環境
教育ジャーナリスト おおたとしまさ氏は、「メニューが決まっている定食屋さん(一般的な学校)から、自分でメニューをカスタマイズできる定食屋さん(学びの多様化学校やフリースクール)、そしておそば屋さんやカレー屋さん(塾や習い事)、ときにはコンビニのサンドイッチやお菓子やジュース(オンラインや単発イベント)も……
そのときどきの状態に合わせて自分で選べるようにしたら、毎回の食事の時間が楽しくなるはずです。これが私のイメージする、モザイク模様の学びの環境です。」と述べられています。
つまり、一般的な学校だけでなく、学びの多様化学校(不登校特例校)やフリースクール、そして個々の興味やニーズに合わせた塾や習い事、オンラインや単発イベントまで、多彩な学びの選択肢が広がっているイメージです。
このモザイクの中で、子どもたちは自分のメニューをカスタマイズし、毎回の学びの時間を楽しむことができるのです。
さらに、おおたとしまさ氏の著書「不登校でも学べる」では、「『学校だけに頼らない学習スタイル』が当たり前になれば、『不登校』という概念は消え、代わりに『学びの自由さ』が広がるでしょう。
その自由な学びの中で、子どもたちは自分自身を発見し、成長していくことが期待されます。『不登校』という言葉が「学校だけに頼らない学習スタイル」に置き換えられればいいなと思います。」と見解を述べられています。
社会環境は様変わりし、子どもたちも変化している中でも、学校が変わらなければ、不登校などの課題は解決しないと思っています。
日本もこのようなモザイク模様の学びの柔軟な環境ができれば、不登校という概念が消えていくのではないでしょうか。
子どもの学びの選択肢:多様性と夢を育む
最近、親子間で、いろいろ話せていますか?
時には取り留めないことを、時には真剣に、どのように学びたいか、将来どのように生きたいかについて話し合ってみませんか。そして、たくさんの選択肢を見つけてください。
選択肢を見つけるプロセスは、子どもたちに未来を切り拓く大切な一歩です。
一つ一つの選択肢のメリットとデメリットを上げ、子どもが興味を持ち、デメリットが少ないものを選択し意思決定していっていただきたいと思います。
そんな学びの場の選択肢の中で、フリースクールや通信制の学校等々の選択肢は一般的ですが、今回はちょっと斬新なアプローチを提案します。
心の安全基地サロンcowillでは、このような意思決定スキルをうまく使える方法なども提供しています。
選択肢1:カナダ留学
先日、カナダへの留学生に向けた教育・進路アドバイザーであり、現地での生活や心のケアもサポートするカストディアン(後見人)でもある「AK JUMP EDUCATIONAL CONSULTING」について、ナビゲートしていただく機会がありました。
カナダでは、どの学校でもインクルーシブ教育が行われており、インクルーシブ教育が人に優しい社会づくりや個人の才能教育を行う上で、大きな役割を果たしています。
そのインクルーシブは、障がい者、健常者という分け方だけでなく、国籍、英語を母国語でない学生、LGBTなどすべてを指します。
日本でインクルーシブ教育というと、障害のある子とない子が一緒に学ぶというイメージが強いですし、まだまだ学校に浸透していないのが現実です。
しかし、カナダでは文化・民族・宗教・ジェンダーなどあらゆる多様性を持った全ての子どもたちが、『自分はコミュニティの一員としてここに所属している』と感じられて、お互いがお互いのことを知っている、安心してそこに居られる、そんな環境づくりがあるそうです。そのビジョンとミッションが、文部科学省のCOCOLOプランそのものなのです。
日本も早く、そんな学校環境になればいいなと思います。
最初は、夏休み中のショートステイ(1週間~2週間)から始めるのがお勧めだそうです。親子で、学校や地域の様子を見に行くことも可能だそうです。ここなら安心して、お子さまが生活できると確信を持つことも重要です。
なおカナダのバンクーバーは、物価も高く留学ともなると、大変な費用が発生します。
しかし、子どもたちの興味や学びたい気持ちを尊重し、それに応じた環境を提供することは、前向きな投資といえるでしょう。
その結果、子どもたちは自ら学び、生きる力を身に付け、将来に向けての準備を進めることができることと考えられます。
選択肢2:得意分野を生かす
不登校を経験した男子Aさんのケースでは、得意分野を活かすことで新たな未来を切り開いています。
その進路選択については、いろいろ親子で話し合いがあったと思います。
そんななかで、Aさんの得意分野を活かすために、植松電機がサポートする北海道ハイテクノロジー専門学校の宇宙・ロボット学科に2023年度入学し、近況をお父さまに伺いすると、現在は、前向きに頑張って活躍しているそうです。
その学校は、1年生からミニロケットづくりに着手し、「カムイ型ハイブリッドロケット」4機の試験打ち上げに成功し、北海道のローカル新聞にも掲載されたそうです。
このようにAさんの例からみても分かるように、不登校経験(小学校高学年から高校まで)があっても自ら好きなことや得意分野を見つければ、自己実現に繋がります。
Aさんは宇宙の世界で活躍し、地元新聞にも取り上げられるなど、素晴らしい成果を上げています。これからのAさんの活躍が楽しみでなりません。
最後に
不登校の子どもたちにも、多様な選択肢があります。親子で対話し、子供たちが自分の夢や興味を追求できる環境を見つけることが重要です。
笑顔で未来に向かって進む子どもたちの姿勢に、私たちは学びと感動を見いだすことができるでしょう。
彼らが選ぶ未来は、きっと明るく輝いています。
このサロンでは、「不登校の子どもの学びの場&進路」についても相談や支援を行っています。もしお悩みがあれば、是非ご連絡ください。お待ちしています。
▶植松電機社長 植松努氏 記念講演と北海道ハイテクノロジー専門学校の紹介です。
よかったら、お手すきの時にご覧ください。
植松電機社長 植松努氏 記念講演「思うは招く」
北海道ハイテクノロジー専門学校
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